
副業で法律事務所で弁護士として働くとは?
平均すると、企業:法律事務所LEACT=7:3くらいの割合だと思います。
副業を行うことが、企業側、事務所側の双方にとってメリットがある状態を保つことです。そうでないと、長続きしないと考えています。
「当日中に返すべき仕事」と「翌日以降に返すべき仕事」を明確に切り分けること、そしてどちらに対しても「簡単に即レスすること」を心がけています。「ご相談ありがとうございます、検討します」といった一言でも良いので、まずはすぐに返信します。
インハウスロイヤーとしての経験を強みとしてサービスを提供する以上、クライアントに「中の人」のように感じてもらうことが重要だと考えています。そのためには、やはりレスポンスの速さが非常に大切になりますね。
メリットは大きく2つあります。
- 経験できる仕事の種類が増え、より客観性を持った判断ができるようになることです。企業での視点と弁護士としての視点、両方を持つことで、物事を多角的に捉えられるようになります。
- 自分が得たいもの(成長機会、自己効力感、気の合う同僚、お金、時間的余裕など)を複数箇所に分散して獲得できること。片方の場所で全ての要素を得られなくても納得できるのは、精神的にも大きいですね。
デメリットとしては、利益相反や取扱情報の切り分けに気を使う点です。この点への配慮が苦手な方にとっては、少し大変かもしれません。
安定的な本業の収入があるおかげで、副業では「本当にやりたい仕事を選べる」という点に一番魅力を感じています。
自分ができることやしたいことをより明確にして発信し、それに共感して必要としてくれる方に、より深く貢献していきたいです。
LEACTには、私と同じように副業で働いていて、かつ私とは異なる「やりたい仕事」を持っている弁護士がたくさんいます。お互いに仕事をパスし合いながら、それぞれがやりたい仕事に安心して取り組める関係性を築いていきたいです。
法律事務所LEACTでの役割と魅力
一番は、代表の酒井さんの人柄です。
酒井さんは、能力が高く、自分で仕事を進めていく強さも持ち合わせている、プロフェッショナル意識の高い方です。通常、そういった方は利己的になりがちですが、酒井さんは非常に利他的でフェアな思考をされます。
例えば、クライアントのために所属弁護士をすり減らすようなことは決してしませんし、逆にクライアントが不要なほど高額なプランを勧めるようなこともありません。その高い能力とフェアな姿勢に、安心して背中を預けられると感じました。
私は、国内外におけるデータ関連の法律のみを担当しています。専門性を活かして特定の分野に集中できるのは、副業弁護士として非常に働きやすい点ですね。
まず、システムが非常に整備されていて、弁護士としての価値提供以外での負荷が低い点です。副業で業務を行う以上、事務手続きなど本質的でない領域に時間を割く余裕はありません。その点で、LEACTの体制は非常に助かります。
また、関係性が良好なクライアントとの仕事を通して、立ち振る舞いを学ぶことができる点も大きいです。LEACTはインハウス的な関わり方や距離感を武器に仕事を進めるため、クライアントの懐に入り、中の人として迎え入れてもらえるかが仕事のクオリティに直結します。現状、うまくいっていて関係性の良いクライアントが多いので、その中で多くのことを学べています。
日々生じる細かい内容については、Slackで頻繁に会話しています。事務所の方向性など大きな内容については、月1回のAll Handsミーティングで皆で議論しています。
副業なので、要求されるコミュニケーションが多すぎると大変ですが、LEACTでは程よい関係性が維持されています。一方で、事務所の方向性が見えにくくなったり、関係性を構築しにくくなったりするのを避けるため、毎月1回は可能な限りオフラインで集まり、議論の後には飲み会に行くようにしています。
本業への影響としては、主に以下の点が挙げられます。
- 本業では展開していないプロダクトやデータフローも踏まえ、より多様なケースやリスクを考慮した判断ができるようになりました。
- 副業で同じ内容をクライアントに何度も説明する過程で、説明が洗練され、本業での事業部とのコミュニケーションが上手くなりました。
- (相手が私の弁護士としての経験を知ってくれているおかげで)本業で外部弁護士に依頼する際のコミュニケーションがスムーズになりました。
- リファラル採用が効果的にできるようになりました。
LEACTへの影響としては、本業でユーザーコミュニケーションや官公庁対応が多い経験から、その知識や経験を期待して仕事を依頼していただける点があります。
副業弁護士を目指す方へ:LEACTが提供する価値

「企業と法律事務所どちらが良いか」という議論が頻繁にされますが、私はこの議論は意味がないと思っています。なぜなら、“あなたにとって”という視点が欠けているからです。
どちらが良いかは、実際にやってみなければ分からないですし、「両方同時にやるのが一番良い」という結論だってあり得るはずです。
自分のやりたいことを見定める近道は、「自分と似ているけれど少し違う人」との比較を重ねることだと考えています。LEACTには、「両方同時にやるのが良い」と思って仕事を続けている弁護士が10人以上います。LEACTで私たちと一緒に仕事をすることは、きっと皆さんのキャリアの参考になるはずです。
LEACTは様々な人を受け入れられる事務所だと思いますが、特に魅力的だと感じるのは、以下のような方々です。
- Kさん:クライアントから本音を引き出すのが上手な人
- Mさん:ラストマンシップ(最後までやり遂げる責任感)がある人
- Iさん:価値の発揮の仕方を柔軟に変えられる人
自分が何に興味を持って、心が動かされるのかを探していくことが大切だと思います。本業があるのであれば、副業でやる仕事はある程度選ぶことができます。自分がモチベートされる領域を探し、そこにリソースを投入していくのが幸せへの近道だと考えています。
LEACTは「実践の場」が多いことが強みです。
副業で働いている場合、弁護士に仕事を依頼する立場(本業)と、弁護士に仕事を依頼される立場(副業)を同時に経験できます。一方の立場では良かれと思っていることが、実は相手に全く響いていなかったり、本当に求めているところに手が届いていなかったり、ということが起こりがちです。
例えば、クライアントは外部弁護士からコメントをもらった後、事業部門に対して説明をしなければいけません。その点について外部弁護士の考えが及んでいないと、抽象的な返事で終わってしまいます。しかし、クライアントのその後の行動にまで考えが及んでいれば、「このように事業部に伝えると良い」「事業部からこのような情報を引き出せると良い」など、その後の展開を見据えたアドバイスができます。
このような副業ならではの学びを、LEACTでは実践する場が豊富にあります。
今後、副業弁護士の数自体が増えてくると思います。それに伴い、「どのような価値を提供できるのか」がよりシビアに見られるようになってくると思います。だからこそ、切磋琢磨できる環境に身を置くのが大事だと考えています。

今でこそ色々と後付けの理由はありますが、正直なところ「単純に面白そうだったから」そして「会社員と弁護士、両方の働き方を経験してみたかったから」というのが、最初の動機でした。
漠然とではありますが、キャリアの最終的な到達点は会社員ではなく個人事業主だろうという感覚もありました。そこに向けて、早めに経験を積んでおきたいという思いもありましたね。